またまた、新しいオモチャを買ってしまいました。
最近は遊ぶ時間もないのにぃ~。
TI社のリアルタイム・マイコン「C2000」シリーズの評価ボード「LAUNCHXL-F280049C」です。
この「C2000」シリーズって、あまりメジャーなマイコンではないですよね。
メーカーの説明はコチラからどうぞ。
この「LAUNCHXL-F280049C」評価ボードには「TMS320F280049C」という型番のマイコンが積まれているようです。
ん?「TMS320」だって!?
ベテランさんの中には、この型番には聞き覚えがある人も多いのでは?
そう、「TMS320」はTI社の名作シグナルプロセッサ、すなわちDSP(digital signal processor)ですね。
DSPに関する詳細としましては、コチラをご覧いただくとして、簡単に言ってしまえば、デジタル信号処理に特化したマイクロプロセッサのことです。
それに対して、普通のマイコンは汎用マイクロプロセッサと呼んだりします。
DSPとは、数値演算を非常に高速に処理することのみを得意とする風変わりなCPU…という解釈で良いと思います。
例えば、掛け算。
人間が手計算でやっても単純な足し算や引き算よりも時間がかかりますよね?
普通のマイコン、すなわち汎用マイクロプロセッサにとってもそれは同じです。
例えば「3✕6=」を普通のマイコンにやらせると、3を6回足し算するという処理になります。
これをアセンブラで書くと、何ステップにもなります。
すなわち、処理に時間がかかるということです。
一方のDSPでは「3✕6=」をたった1ステップで行う命令がハードウェア的に用意されています。
つまり、時間がかからず処理が速いということです。
しかし元来、DSPは数値演算以外のことは苦手です。
たとえば、条件分岐や様々なタイプのジャンプなど、普通のマイコンが普通にできることが難しかったりするのです。
これをもって「DSPは汎用性がない」と言ったりします。
したがって、普通のマイコンとDSPは、長い間、各々の得意の分野によって使い分けられてきました。
ですが…。
やはり、DSPの高速演算処理は魅力的!
なんとか普通のマイコンの汎用性とDSPの性能のイイトコドリはできないだろうか!?
という思想のもとに、2つの系譜が出来上がりました。
一つ目は、普通のマイコンにDSPの機能を加えたものです。
これには、ARMのCortex-M4やCortex-M7、Blackfinなど他多数が該当します。
二つ目は、DSPに汎用性を付加して普通のマイコンのように使えるようにしたものです。
「C2000」シリーズは、まさにこの系譜のものでしょう。
この「C2000」シリーズは、RTOSとしては、FreeRTOSとTI社独自のTI-RTOSが用意されていますので、DSPの性能を活かした色々な工作ができそうです。
デジタル電源や、ギターのエフェクターやフィルターとか…。
要は、リアルタイムに多くの数値演算が必要になるアプリケーションにウッテツケです。
残念ながら、私の使い慣れている「TOPPERS/ASP」は移植されていないので、そこから作っていくのも楽しいかもしれませんね。
なんとか時間を作ってチャレンジしてみます。
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