2025年2月4日火曜日

zlib License

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名称:「zlibライセンス」


Zlib 3D green


タイプ:

・コピーレフト…×

・ライセンス文の掲示…〇(ソースコード頒布のみ)

・コピーライト(著作権)の掲示…〇(ソースコード頒布のみ)

・その他…


原文:


  • Copyright (c) <year> <copyright holder>

  • This software is provided 'as-is', without any express or implied warranty.
  • In no event will the authors be held liable for any damages arising from the use of this software.

  • Permission is granted to anyone to use this software for any purpose,
  • including commercial applications, and to alter it and redistribute it
  • freely, subject to the following restrictions:

  •    1. The origin of this software must not be misrepresented; you must not
  •       claim that you wrote the original software. If you use this software
  •       in a product, an acknowledgment in the product documentation would be
  •       appreciated but is not required.

  •    2. Altered source versions must be plainly marked as such, and must not be
  •       misrepresented as being the original software.

  •    3. This notice may not be removed or altered from any source distribution.


日本語訳:


  • Copyright (c) <年>, <著作権所有者>

  • このソフトウェアは、明示的または黙示的な保証なしに「ありのまま」提供されます。
  • いかなる場合も、著者は、このソフトウェアの使用から生じるいかなる損害に対しても責任を負いません。

  • このソフトウェアを商用アプリケーションを含むあらゆる目的に使用し、
  • 変更して自由に再配布することを誰でも許可されますが、
  • 次の制限が適用されます:

  •    1. このソフトウェアの出所を偽ってはなりません。
  •       オリジナルのソフトウェアを作成したと主張してはなりません。
  •       このソフトウェアを製品で使用する場合は、製品ドキュメントに謝辞を記載していただければ幸いですが、
  •       必須ではありません。

  •    2. 変更されたソース バージョンには、その旨を明記する必要があり、
  •       オリジナルのソフトウェアであると偽って記載してはなりません。

  •    3. この通知は、ソース配布から削除または変更することはできません。


解説:

zlibは、データの圧縮および伸張を行うための有名なライブラリであり、このライセンスはそのために作成されたものです。

一見「二条項BSDライセンス」などの緩いタイプのライセンスと同内容に見えますが、ライセンス文の掲示コピーライト(著作権)の掲示の義務はソースコード頒布時のみに要求されます。

一方、バイナリ頒布の場合は、謝辞を記載して欲しい旨の記述はありますが義務ではありません。

総じて、バイナリ頒布の際には「二条項BSDライセンス」などよりも更に寛大なライセンスと言えます。

ただし、ソースコード頒布の場合には、作者を偽ったり、変更箇所を明らかにする必要があるなど、オリジナルを尊重する意思が強いライセンスであることが特徴です。


適用例:

きっかけとなった「zlib」を含め、たまに目にするライセンスです。

また、バイナリ頒布に有利な内容であることから組み込み分野と相性か良く、一例としては、Silicon Labs社のマイコンのためのSDKである「Simplicity SDK」は、このライセンスで提供されています。


頒布のために執るべき行動:


ソースコード頒布の場合:

ライセンス条文1により、オリジナルのコピーライト(著作権)はそのまま掲示しましょう。

また、ライセンス条文3により、ライセンス文をそのまま改変することなく配布しましょう。

オリジナルから変更した箇所がある場合には後述します。


バイナリ頒布の場合:

特にありません。

しかし、製品や成果物に「四条項BSDライセンス」など、他に謝辞の掲示が必要なソフトウェアが含まれる場合には、zlibライセンスのソフトウェアの謝辞も追記してあげてください。

すでに掲示場所が存在していますので大した手間ではないはずですし、作者への敬意を表しましょう。


その他:

ライセンス条文2により、ソースコード頒布の場合、もしオリジナルを変更した場合はその旨を明記する必要があります。

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